2008年03月27日
ランド研究所
今月の初旬、研究者の報告として、子供への性教育について、親子間で形式的な内容を話し合って終わりにするのではなく、性交渉の多くの側面を繰り返し話し合うべきとの調査結果を発表しました。
小児医療の専門誌に掲載されたこの調査は、南カリフォルニアの11─15歳の子供312人を対象に、性交渉について親との話し合いの頻度や内容をランド研究所というところが調べたものです。
それによると、子供との話し合いが多い親は子供との距離も近い傾向にあり、話し合いの内容が思春期や性病などの一般的なものから、自慰行為や性交渉時の感覚などの個人的な内容に移行する際も、比較的スムーズに進むといいます。
また、過去の研究結果として、親との話し合いを持った子供は性交渉の経験が遅くなる傾向にあり、性交渉を持つ際にも避妊を行い、相手の数も少なくなる傾向にあるとしています。
これらの報告内容は、いままでも言われてきたことで、親子のコミュニケーションが大切なこと、そしてきちっとした性教育が子供達の性交渉の経験を遅くし、けっして寝た子を起こす的な発想だけではないことを確認できます。
私は、この報告内容よりも、この調査をした「ランド研究所」に興味をもちました。初めて聞く名前ですし、どんなところなのか調べてみました。
「ランド研究所」は1946年、アメリカ軍から調査分析を請け負うことを目的として設立された総合シンクタンクで、その後他の政府機関や民間企業からの依頼も受けるようになったようです。
非営利組織として「アメリカ合衆国の公益と安全のために、科学、教育、慈善の促進を目的として」設立され、自ら宣言した目的は自らの「高い品質と客観性」を使って「調査研究を通して政策や意思決定を改善することを助ける」ことである、と高い設立目的をもっています。
設立年といい、1600人の従業員が6ヶ所の施設で働いているといいますから、伝統ある大きな研究所なんですね。現在の専門分野は、小児政策、民事裁判、刑事裁判、教育、環境とエネルギー、健康、国際政策、労働市場、国家安全保障、人口と地域研究、科学技術、社会福祉、テロリズム、交通と多岐に渡っています。
アメリカ保健教育福祉省の出資で新たな実験用の健康保険会社を作り、公共医療サービスの需要とそのコストを比較した大規模な研究も行っており、健康に関する研究の一環として今回の調査が行われたのかもしれませんね。
ランド研究所に関わる有名人には、ノーベル賞受賞者もおり、私が聞いたことがある人たちもいました。ハーバート・サイモン、ジョン・ナッシュ、マーガレット・ミード等。
ただ、ランド研究所を軍産複合体と関連付ける人もいるようです。確かに、関わる人として、核戦略理論家や中性子爆弾の発明者、元アメリカ合衆国国防長官のラムズフェルドさん等がいるので、う〜んと考えたりもします。
ちなみに、ランド研究所はおびただしい出版物を出していますが、そのベストセラーは A Million Random Digits(乱数表)だそうです。
(M記)
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